成人式の振袖は母の着物で!30年前のものの注意点やリメイク方法

成人式の振袖を、周りの友達はレンタルしたり、購入したりしているけれど、自分は母親の振袖を着る予定。

せっかく母親の振袖があるから着ようと思うものの、30年も前の着物って、古臭くないか、心配ですよね。周りのみんなが今どきの流行の振袖を着ている中、自分一人浮いてしまうんではないか・・・気になりますよね。

確かに、母親の着物を全て一式そのまま着ると、やや時代遅れな雰囲気になってしまうかもしれませんが、着こなしや小物合わせによって、今風にアレンジすることが可能です。

むしろ、昔の着物は品質が良いので、今どきのレンタル振袖よりも、しっかりと着こなすことができるのです。
写真館で振袖の前撮り撮影の着付けを担当している立場から、色々とアドバイス致します。

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成人式の振袖で母親の着物を着るのはおかしくない?

今の成人式は、振袖はレンタルを利用する人が多いですね。振袖のレンタルと前撮り撮影と当日の着付けがセットになっているプランがあり、確かに便利で楽です。
そんな中、自分一人が30年も前の母親の振袖を着るのは、「おかしくないかな?」と、心配になるかもしれません。
ですが、写真館で振袖の着付けを担当していると、数十人に一人くらい、お母様の着物を着るお嬢様がいらっしゃいます。
その振袖は、とても素晴らしいものです。

今どきのレンタルの振袖は、やはりレンタル用に大量生産されたもの。生地の質も良くないですし、柄もプリントされたものです。
逆に、30年も前の母親世代の振袖は、とても品質が良いです。生地の光沢や染めもしっかりとしたものです。同じような品質の振袖を今購入しようと思ったら、当時よりもかなり高額になってしまいます。

写真写りも、現在のレンタルの着物より、お母様の振袖を着た写真の方が、遥かに上品で重厚感が出ます。
実際に、レンタルの振袖と昔の振袖を着た写真を並べて見比べると、レンタルの方は、何となく薄っぺらい感じ。昔の着物の方が落ち着いていて、ずっと見ていても安心感があるんですね。

元々、着物は「三代着られる」衣服です。洋服とは違って、代々受け継いでいかれるものです。母親の世代はまだそういう感覚がしっかりと残っていたので、振袖を選ぶ時には後世に残しても恥ずかしくないような品物を、かなり厳選して決めたもののはずです。
そのように思い入れのある着物なのですから、娘であるあなたがお母様の振袖を着るのはとても素晴らしいことではないでしょうか。

それに、何年か後に写真を見返した時に、流行遅れを感じさせないのは、やはり古典的なデザインの上等な振袖です。
今だけの流行のデザインは、後々、むしろ違和感が出てしまうかもしれません。

今は友達と同じような、流行の振袖を着たいと思うかもしれませんが、せっかくお母様の着物があるのでしたら、それを着ることでとても良い思い出になると思います。

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もし、今どきの振袖も着たいと思うなら、この先、友達の結婚式やお正月など、振袖を着る機会はたくさんあるので、そういう時にレンタルしても良いでしょう。
一生に一度の成人式には、ぜひ自信を持ってお母様の着物を着ることをお勧めします。

成人式の母親の振袖をリメイクするには?

振袖は着付けをするときまで畳んだままではなく、一度きちんと広げて、状態を確認しましょう。
シミなどがある場合は、しみ抜きに出します。
また、シミがない場合も、着付けする当日までに、シワなどは伸ばしておきます。着付け当日は、着付け前にシワをアイロンかけしたりは、してもらえません。
シワもひどい場合は、自分でアイロンを当てるのではなく、呉服屋さんに相談すると良いです。
一番のお勧めは、シミがある無しに関係なく、一度洗いに出すことです。

また、母親と自分の体型が極端に違う場合は、仕立て直しも必要になるかもしれません。仕立て直しになると、数ヶ月がかかる場合もあるので、早めにサイズの確認をしておきましょう。
母親の振袖のサイズが小さい場合、裄が短くて腕まで見えてしまったり、おはしょりが出なかったりする場合があります。
やはり振袖のサイズは自分にぴったり合っている方が、綺麗な着姿になれます。

経年により色落ちや色ヤケがある場合も、専門の呉服店では綺麗に修正してもらえます。

いずれのリメイクにも、快く引き受けてくれる呉服店を見つけましょう。
中にはやはり「リメイクよりは、購入した方が良いです」「レンタルした方がお得です」などと勧めててくる店もあるかもしれませんが、そのようなお店はきっぱりとやめておきましょう。そういう呉服屋さんは何でもいいから売ることを第一にしているだけです。
きちんとした呉服屋さんは、「母親の着物を着たい」という気持ちを大切にしてくれて、色々と相談に乗ってくれます。
そういう呉服屋さんがどこか分らない、という場合は、まずはデパートに入っている呉服屋さんから訪ねてみると安心です。

まとめ

母親の振袖があるという人は、実際は少ないです。母親の振袖を着られるというのは、実際はとても貴重で贅沢な経験なのかもしれません。
着付け師をしている立場からしても、お母様の振袖を持って来られたお嬢様の着付けには、「この着付けを担当できて良かった」と、こちらまで幸せな気持ちを分けてもらえる感じです。
レンタルの着物とは違って、見た目だけでなく、思い入れもとても深みのある仕上がりになります。

お母様の振袖を着るときには、「時代遅れではないか」と気おくれすることは全くありませんよ。
着物と帯がそのままでも、小物を今どきのものに変えるだけで、今でも全く違和感のない着姿に仕上がります。それどころか、むしろレンタルの振袖が多い中、誰よりも深みのある着姿になります。

どうか、自身を持ってお母様の振袖を着て、一生に一度の成人式を、良い思い出にして下さい。

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コメント

  • 3代まで・・・いいですよね
    ヘアーメイクのサロンをしていますが、毎年「古くても振袖があるなら一度、見ましょうよ」
    って声をかけて必ず、合わせて頂いています 洗う→小物を変える→すごく見違える
    絹の光沢は見ていてやはり素敵ですよね~
    なんで?今風に着付けられる事が広まらないのか?不思議ですね

    by かえるん 2016年1月15日 9:02 AM

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